第3期 養成講座 受講生紹介

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中川 心之介さん

BUSINESS PLAN

Fair Link

ビジネスアイデア概要と応募動機

 通常の商品より高くフェアトレード商品は手に取りにくい現実。そこで、このFair Linkでは、その高くなった分を新しい付加価値、「フィランソロピー代」で補います。
私がここで提案するビジネスは、企業が取引先や顧客と顔を合わせる場で設けるフェアトレードスナックの販売機です。販売機に置くフェアトレードで高くなっているスナックの値段の一部をその場を設けている企業に「フィランソロピー代」として負担していただくことで、フェアトレードの商品を普通の価格で販売機に置くことができます。企業側からすると、Fair Linkの顧客になり、ポータブル自販機を取引先のいる場で設置するだけで、フィランソロピー活動の一つとして成立します。
私の最終目標は、この自販機がビジネスミーティングの場にないと、時代に置いてかれている印象を持つような、「フィランソロピー・CSRが当たり前の社会」の象徴となる存在へと作り上げることです。
僕が応募したのは、「起業」という選択が自分が行なっているNPOの活動や考えたビジネスプランの延長線上にあり、拡張したもの、そしてそれらの活動の持続可能性、安定性、将来性を豊かにするものだと考えたからです。特に、フェアトレードはその性質から、利益を得るのが難しい分野だと思います。利益を生みにくいフェアトレードだからこそ、そこに利益を生み出す画期的なビジネスモデルを確立したいと考え、本講座に応募しました。

養成講座での検証とビジネスアイデアの変化

フェアトレードという大きな軸は講座開始の時点から変わっていませんが、最初は全く違うB to Cの小売のビジネスモデルを考えていました。しかし、様々な方からフィードバックを受け自分で考え直してきた中で、通常B to Cではフェアトレードによって値段が高くなり、買う障害になってしまうのが、B to B だと、企業がフェアトレードの普及を支援するという図ができあがります。つまり、フェアトレード販売機を設置し、商品の値段を安くするために企業が少し負担することで、その場にいる取引先やクライアントに、企業のフィランソロピーの一つとしてアピールできるのです。ポータブル自販機の設置が、企業にとってのフィランソロピーをアピールする機会を提供できるという価値を「フィランソロピー代」という新しい考え方でお金に変えるというアイデアに至りました。

今後の展望

まだこのビジネスで起業すると完全に決めたわけではありません。しかし、このプログラムで育てたビジネスプランについて、高校生・大学生の間にニーズとマネタイズの方法を掴み、大学生のうちに起業する際には販売機の一号機の製造に取り掛かりたいと思っています。

受講生プロフィール

中川 心之介の写真
中川 心之介 さん 東京学芸大学附属国際中等教育学校 普通科 1年生(応募時)

養成講座で得た学び

途中まで、僕は突発的なアイデアをぶつけてヒアリングを行うたびに180度違うビジネスに変えて、来週にはまた変わっている感じでした。その未熟なアイデアを1人前にするまで軸をぶらさず、その上で違うなら思い切ってピボットする。焦らず、ずっと睨めっこしていると見えてくるものがあると学びました。これが、ビジネスを作っていく上で僕の最大の課題点であると同時に、自分を成長させる一番の要素だと感じました。

起業を目指す
高校生へのメッセージ

事業内容を提案するコンテストなどもとても革新的な思考力を鍛えられますが、机上の空論のまま提案するのと、実践のステップを踏んだ上で提案するものでは大きな差があると思います。より実践を意識すると、これまで浮かび上がらなかった課題点や自分のビジネスの意外な強みに出会えると思います。一緒に、未来を作っていきましょう。

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問い合わせ先

起業スタートダッシュ事務局(株式会社 教育と探求社内)
Mail:info.tokyo@eduq.jp
電話:03-6685-5110
(平日10:00~17:00)

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